8080マイコンをつくろう!(TK−80完全復活!)
なんと8080です!
もちろん、BASICからCP/Mまで、できます!
36年の時を経ていまよみがえる
8080CPUマイコン組立キット!
なんたってはるか昔の生産中止品を集めて作る組立キットです。
生産前から堂々予告です。
入手できなくなったら
即生産終了!売り切れ御免!




2016.3.10


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[第1回]

このところずっとホームページの更新をさぼってしまいました。
久しぶりの更新です。
毎度のことなのですが色々やらなければならない作業が一時に重なってしまって、ホームページの更新にまでとても手が回りませんでした。
それに今回のこの新連載、書き出しをどうするか。
一度書き出してしまえば、なんとか勢いで続いていけるものなのですが、ものごとなんでも起動するにはエネルギーが必要です。
それで逡巡しつつ、毎日更新できずに日を重ねていた次第です。

●8080が入手可能?えっ、今でも???

さてさて、いまどきなんとも酔狂のきわみなのですが。
なんと、往年のあの8080を使ったマイコンボードを作ってしまおうという企画のスタートです。
早い話が、TK−80をそのまま復活させてしまいましょう、ということなのです。
あ。
外観はTK−80にはなりません。
そういうものを作ろうというつもりはありません。
ようするに、TK−80互換機ですな。

TK−80互換マイコンとしては、すでにND80ZV(ND80Z3.5)を世に送り出しています。
また8080互換機能をCMOSICで実現したMYCPU80もあります。
なんで今更8080のマイコンボードなの?
ええ。
かく言うこの私自身がそんなことなど夢にも考えておりませんでした。

そのきっかけはちょうど1年前にさかのぼります。
MYCPU80組立キットをご購入いただいた当地愛知県のお客様Y様からメールをいただいたことがきっかけでした。
Y様にはMYCPU80組立キットをご購入いただいたのですが、その折にいただいたメールには、「MYCPU80に刺激されて、8080Aを買ってしまいました」と書かれていました。

えっ、まさか、いまどき8080が入手可能?
ひょっとして、オークションかも?
そうしましたら、続いていただいたメールではその購入先も教えていただきました。
私も利用したことがある海外の業者でした。
1個、ン千円で購入されたとかで、コレクションにしますとのことでした。

ところがさらに続いていただいたメールでは、昔からの秋葉原の業者の通販サイトで売られているのを見つけました、とのご連絡をいただきました。
なんと168個も在庫があるのだとか。

うーん。
あるところにはあるものなのですねえ。
これを今書いていて、ふと思いつきました。
そのメールをいただいてから約1年経ちましたけれど、その業者のところには今どのくらいの在庫があるのかと、確かめてみたくなって覗いてみましたら。
在庫は168個ありました。

ということは、1年経って、1個も売れていない?
うーん。
さすがにいまどき8080を使う者は日本中に一人も残っていないわけか。
いやあ。
しみじみ、昭和は遠くなりにけり、ですなあ。
おっと。
ここに、一人おりますですぞ。
この私めが。

Y様は8080Aをご購入されて、それをコレクションボックスにおしまいになられた。
しごく賢明なご判断であります。

でも。
今度は私がY様に刺激されてしまいました。
うむむ。
そうか。
もう、とっくの昔に滅んだと思っていた8080がまだ国内に100個以上も残っていたか。

そりゃあ、普通のメーカーなどは、はるか昔に生産中止になったLSIが通販業者のところに100個ていど残っていたからといって、それに手を出したりはいたしませんでしょう。
でも。
うちならば。
100個もあれば十分ですって。
どうせさばききれないうちに寿命が尽きてしまいますって。

あ。
いまどき誰も8080に手を出さないのは、それだけの理由ではありませんでしょう。
8080を使いこなすには技術が必要なのです。
なんたって電源だって、+5Vのほかに+12Vと−5Vまで必要なのです。
ですから当時は電源だって大変でした。
価格までははっきり覚えてはいませんがTK−80専用電源はべらぼーに高かったという印象でした。

これ、1980年、36年前の雑誌「I/O」に掲載した当社の広告です(よくぞ残っていたなと思います)。

この写真に関連した記事は「TTLでCPUをつくろう!」[第358回]にあります。

ええ。
うちでもTK−80をまねて、8080CPUマイコンの組立キットを出しておりました。
電源については工夫いたしまして、写真にありますようにプリント基板にトランスを乗っけてしまいました。
で、基板上に整流回路と安定化電圧回路も乗っけてしまい、+5V1A、+12V0.5A、−5V0.5Aを供給しました。
なかなかに苦労したものでした。
まあでも電源は、今でしたらそれほど大した問題ではありません。

問題はまだ別にあります。
なんと8080は単独では使えないのです。
8080の回路をまともに組むためには、8080のほかにファミリーICの8224と8228が必要なのです。
8080は今でも入手可能なことはわかりました。
しかし、8224や8228は果たして今でも入手可能でありましょうや?

入手可能でありました。

8080Aはインテルの純正品ですぞ。
8228は、おおこのロゴはAMDではありませぬか。
そして8224は、これはナショセミ(National Semiconductor)のロゴですね。
いずれも、海外から調達しました。
ええ。
昨年の4月に(!)。

ここまで揃ったとなりますと。
やらないわけにはいきませんでしょう。
そう思い立ったのが、昨年(2015年)の4月だったのでありますが。
月日の経つのはなんと早いものでありまして。
今は2016年3月です。
上記のLSIを入手してから、気が付いたらはや1年が経っておりました。

8080マイコンをつくろう![第1回]
2016.3.10upload


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