2016.2.24
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新製品の紹介(プチ連載です)
27C256WRITER組立キット

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たまにはちょいと息抜きで小品も作ってみたいものです。
簡単にチョイチョイと…。
でも、なかなかそうは簡単にはいかなくて、いつものごとく回を重ねてしまうことになるのかも…。
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[第18回]


●/W256 Sコマンド

/W256 Sコマンドは27C256WRITERプログラムの目玉です。
ND80ZV(ND80Z3.5)、MYCPU80に実装されているシステムROMの複製を作ることができます。
/W256 S[Enter]を実行すると、まずシステムROMの中身が「裏RAM」にコピーされ、そのあとその「裏RAM」の中身が27C256に書き込まれます。

下は前回の/W256コマンドの実行のあと、/W256 Sコマンドを実行した画面です。

この画面の/W256コマンドの実行では、前回実行された/R256コマンドによって、27C256WRITERのテストソケットに装着したND80ZVシステムROMから「裏RAM」に読み込まれた値を新しい27C256に書き込んでいます。
書き込み後に実行されたVERIFYの結果表示されたチェックサムの44F1は現行のND80ZV(ND80Z3.5)システムROMのチェックサム値です。

その直後に実行された/W256 SコマンドのVERIFYではチェックサム値は456Bになっています。
実は27C256WRITERをND80ZV(ND80Z3.5)に接続して使うためには少しだけですがシステムROMの中身を変更する必要がありました。
その変更の結果チェックサム値が変わりました。
現在テスト実行中のNDE80ZVには変更後のシステムROMを実装しているために上の画面の結果になりました。

この説明だけでは/W256 Sコマンドの利点がよくご理解いただけないかも知れません。
下の説明を読んでいただければ、/W256 Sコマンドの本来の目的以上の利点が理解できると思います。

●/CSコマンド

CSコマンドは指定した範囲のメモリの値をそのまま順に加算した結果を4桁の16進数で表示します。
下の画面のようにCS 0000,7FFFを実行すると、その範囲にあるのはシステムROMですから、システムROMのチェックサムが表示されます。
「裏RAM」の値を計算するCS@コマンドはありません。
CS@コマンドの入力ではそのコマンドが認識されないことを示すWHAT?が表示されています。


/CSコマンドはパラメータなしで使います。
/W256、/R256と対になったコマンドです。
/CSコマンドは「裏RAM」の0000〜7FFFのチェックサムを計算して表示します。

上の画面では現在の「裏RAM」の値としてF18Fが表示されています。
そのあとで実行された/W256 Sは27C256WRITERに新しい27C256を実装しないで実行しました。
そのため書き込みエラーが表示されました。

ここで表示されている0000 C3−FFの意味を説明します。
0000はエラーの発生したアドレスです。
次のC3は書き込み元の「裏RAM」のアドレス0000の値です。
−の後ろのFFは書き込み先のROMの同じアドレスの値を書き込み後に読み出したものです。
ROM(27C256)を実装しませんでしたから書き込み後に読み出してもFFしか読み出せません。
その下のERR,WはWRITERプログラムの実行エラーが発生したことを示すメッセージです。

ここで注目していただきたいのは、そのエラーの後で実行した/CSコマンドでのチェックサムの値です。
/W256 Sコマンドを実行する前に実行された/CSコマンドの結果はF18Fでした。
それが/W256 Sコマンドの実行(/W256 Sコマンドはエラーになって最初の1バイトで打ち切られたのですが)のあとで実行された/CSコマンドの結果はシステムROMを示す456Bになりました。

これはどういう意味かといいますと、上で説明しましたように/W256 Sコマンドは27C256WRITERに新しいROMを実装しないで実行しても、システムROMの値は「裏RAM」に正しくコピーされることを示しています。
そのようにコピーされた「裏RAM」の中身を/SVコマンドでハードディスクにバイナリファイルとして保存したり、さらに進んだ使い方としては、そこにユーザーが独自の変更や工夫をしたプログラムを書き加えて、オリジナルシステムROMを作成することなどもできます。

次回はそこの部分をもう少し突っ込んで説明することにいたします。

27C256WRITER組立キット[第18回]
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