2017.10.30
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マイコン独立大作戦
CRT/VGAIF+KEYIF+SDCARDIFボードの製作

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WindowsパソコンにUSB接続して使う現行方式はそれなりに便利ではありますが、ときとしてWindows
のしがらみから開放されて、小さいながらも独立した一個のパソコンとして機能したいと思うこともあります。
昔はそれが普通のことだったのですが、安価なCRTディスプレイが生産中止となって久しい今日ではそれ
は叶わぬことと諦めていたのですが…。
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[総合第114回]



●DIRL

DIRLはLOGディレクトリを表示するためのコマンドです。

USB接続型では以前からログ機能がありましたが、独立型の現行バージョンでは主にメモリ容量の制約から、ログをとることはできませんでした。
今回のカラーキャラクタディスプレイインターフェースの機能追加に伴って増設ROM/RAM/RTCボードもシステムに加わることになりましたので、メモリ容量の制約は解消されました。
そこで独立型システムにもログ機能を組み込みました。
ログ機能については「ROM/RAM/RTCボードの製作」[第33回]で紹介しています。
ログが取れるようになると、作業したことの記録が(日時付きで!)残ることになりますから、ノート代わりにもなってとても便利です。
当初は、そのようにしてSDカードに記録されたログファイルは後日適当な時点でWindowsパソコンにSDカードリーダーライターなどを使って接続して、ハードディスクにコピーしたあとで、メモ帳などで読む、という形態を考えていました。
しかし考えてみるとそれは面倒な話です。
TYPEコマンドを用意すれば、独立型のままでも、あるいはUSB接続型に切り換えて、ログを読むことができるようになるではありませんか。
実のところ、TYPEコマンドを用意したのは、SDカードに記録したログを、SDカードをWindowsパソコンに挿し直すことなく、SDカード/キーボードインターフェースボードに実装したままで、ログを読むためというのが主たる目的でした。

で。
前回書きましたようにTYPEコマンドを作り上げたのですが。
実際にTYPEコマンドでログを読むためには、まだ不足している機能がありました。
それが今回のタイトルにありますDIRLコマンドです。
SDカードのルートディレクトリの内容を表示するDIRコマンドとZDIRの中身を表示するDIRZコマンドは現行のシステムに備わっています。
このたび新たにLOGディレクトリを作ってそこにログファイルを保存することにしたのですが、TYPEコマンドでそのログの中身を表示させるためには、まずLOGディレクトリに行かなければなりません。
ということで、そのためのコマンドとしてDIRLを新しく作りました。

実際の使用例です。

DIRLの入力でLOGディレクトリがアクティブになって、ログファイルの一覧が表示されました。

試しに適当なログファイルをTYPEコマンドで読み出してみました。

10232239.LOGは10月23日22時39分にオープンされたログファイルです。
ログはそのときのキー入力を記録しますが、BSキーなどの特殊キーの入力は記録しないため、ログを読むときにはその点に注意する必要があります。
ログの中身はtype 10232239.logの次の行からです。
次のlisth.TEXT 9000−9108
は実際にはlistと入力したあとBSでそれを打ち消してh.[Enter](h.はHELPの省略形です)と入力した応答としてTEXT 9000−9108と表示されたことを示しています。
ずっと下の方で、一見するとデータが壊れているように思えるところがありますが、ここは[総合第107回]で書きましたキャラジェネパターンの出力テストプログラムを実行しているところです。
まだテストの途中なのでキャラジェネパターンはPC8001のみが繰り返し表示されています。
DOSプロンプト画面ではPC8001の図形パターンは表示されなくて、そのコードが漢字コードと受け取られたため、上の画像のように表示されています。
なおログにはカラーの情報は記録されません。

上の画像はログの途中までを表示させたものです。
下は最後まで表示させた画像です。

ログファイルはMONコマンドの入力でクローズされます。
TYPEコマンドはファイルの最後まで表示すると
*END
と表示してシステムにリターンします。

下は独立型でのTYPE実行例です。


上のほうでUSB接続型でTYPEコマンドで開いたログファイルと同じファイルを独立型でも開きました。


USB接続型ではDOSプロンプトでの表示になりますから、今回のログのように独立型に固有のキャラジェネパターンはそのままの表示にはなりませんが、同じ独立型でログを表示させると、下のように正しい表示が得られます。


CRT/VGAIF+KEYIF+SDCARDIFボードの製作[総合第114回]
2017.10.30upload

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