2016.9.26
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マイコン独立大作戦
CRTインターフェースボードの製作

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WindowsパソコンにUSB接続して使う現行方式はそれなりに便利ではありますが、ときとしてWindows
のしがらみから開放されて、小さいながらも独立した一個のパソコンとして機能したいと思うこともあります。
昔はそれが普通のことだったのですが、安価なCRTディスプレイが生産中止となって久しい今日ではそれ
は叶わぬことと諦めていたのですが…。
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[第23回]


●水平同期信号回路(3)

今回は水平同期パルスについて説明をします。
今回も[第21回]と同じ回路図、「水平同期信号回路」を見ながらの説明です。



下の図も[第21回]と同じです。



1ドットを表示するクロックは14MHzですから、1文字8ドットを表示する時間は8/14≒0.571μsです。
[第21回]では上図の上側の波形の各期間をこの1文字分の時間で割って文字数で示しました。

フロントポーチ 8文字(4.568μs)
水平同期パルス 8文字(4.568μs)
バックポーチ 16文字(9.136μs)
水平表示期間 80文字(45.68μs)
水平1走査期間 112文字(63.952μs)

水平同期パルスはブランキング期間に入って8文字のフロントポーチ期間の後に8文字分の期間アクティブになります。
上の図で見ると水平同期パルスは下側の波形(NTSC)では1.5μsになっています。
文字数に換算すると3文字弱です。
それに比べると上側の波形では水平同期パルス幅がちょっと長いのですが、昔のCRTディスプレイの規格がこうなっていたようですので、それに合わせることにしました。
この幅がこのくらい広くでも家庭用TVでは特に問題なく表示できています。

回路図ではちょっとわかりにくい図になってしまいましたが、IC9のpin3、4、5とIC3のpin4に文字表示信号のQ3、Q4、Q5_、Q6が入っています。
IC3のpin6の出力はアドレスカウンタ(IC7、74HC393)の出力が58H〜5FHの間Hになって、これが水平同期パルスになります。
水平ブランキング期間の始まりは50Hですから、そこから8文字期間後に8文字分の同期パルスが出されることになります。
水平ブランキング信号は1文字分遅延していますので、それにあわせて水平同期パルスも74HC74によって1文字遅延させています。
ところが実際にCRTディスプレイに表示させてみると、ちょっと右に寄っていましたので、その分の補正としてさらにもう1文字分遅延させています。

バックポーチが気になるところですが、これについては何もする必要はありません。
バックポーチは水平同期パルスが終ってから、次の文字表示が開始されるまでの計算上の期間ですから、このまま何もしなくても何の問題もありません。

●やっと基板配線の修正作業が終りました

スパゲッティ状態の配線を基板上になんとか落とし込みました。

もとの基板からそれほどサイズが大きくなったわけではありません。
もとの基板は150mm×150mmでしたが50mm広げて150mm×200mmにしました。
広げた部分には主にネジ穴やコネクタを配置しました。
スパゲッティ状態の割りにはICは増えてはいません。
未使用のゲートを活用したのと、一部ICを再配置して隙間をつくって、そこに追加ICを置いたことで見かけ上のIC実装面積はそれほど増えてはいませんが、実装密度と配線密度はかなり上がりました。

やっととりあえずの配線が終っただけで、これで完了ではありません。
これから回路図と突合せながら1本1本配線をチェックしていかなければなりません。
まだまだしんどい作業が続きます。

今回基板サイズを大きくしたことで、結果的にND80Z3.5、ND80ZV、ND8080に重ねて置くことができるようになりました。
取付穴の数が多いのはそのためです。
上の図を90度左に回転させてND80Z3.5などの左半分に重ね合わせます。
キーと重なってしまうので上に置くことは難しいです(スペーサーを長くすれば可能かも)。
下に置く場合には右半分のスペーサーの長さを左側に合わせる必要があります。
どちらもちょっと面倒です。
無理に重ねないで並べて置いてもよいと思います。

CRTインターフェースボードの製作[第23回]
2016.9.26upload

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