2016.7.11
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[プチ連載です]
Legacy8080用オプションボードの製作

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葛Z術少年出版様からLegacy8080用のオプションボード製作の依頼を受けました。
そのボードには電流制限素子(ポリスイッチ)をつけることになりました。
そこで…。
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[第6回]


●トランジスタ電流制限回路(3)

うかつなことに、私は当初はトランジスタ2石の電流制限回路の出力電圧の電圧降下は4.7Ω抵抗による電圧降下のみだと思い込んでしまっていました。
しかし前回書きましたようにそんなことはなかったのですよね。
4.7Ω抵抗以外にも電圧降下に関係しているものがある?
そういうことになりましたら、そりゃあ誰だって気がつきます。

で、あらためて回路の電圧を測ってみました。
出力に負荷として51Ωの抵抗をつないだ状態で、まずは4.7Ω抵抗の両端の電圧を測りました。

0.404Vです。
電流は約75mAですから、計算では
4.7×0.075=0.3525
になります。
ちょっと誤差がありますが、おそらく抵抗と電流計の両方の誤差でしょう。

次に出力トランジスタのエミッタとコレクタの間の電圧を測ってみました。

0.327Vでした。
意外に電圧があります。
ここを見落としていました。

念のために電流計の両端の電圧も測ってみました。

こちらはわずかで0.016Vでした。

出力電圧の電圧降下は
0.404+0.327+0.016=0.747V
ということになります。

今回確認してみたかったのは出力トランジスタによる電圧降下で、それが予想外に大きくて、わずか75mA程度の電流によっても0.327Vも電圧降下していることがわかりました。

以下は今回の目的外のことなのですが、どうも電流計の値がおかしいような気がするため、あらためて計算で確かめてみることにしました。
負荷抵抗51Ωの両端の電圧は
5−0.747=4.253V
ですから、そのときの電流は
4.253/51=0.083A
と計算されます。
やっぱり電流計の指針が少し低いようです。
中央値が250mAでそれよりかなり低い値を測っていますから、アナログのパネルメータならばそんなものでしょう。
ちなみにこのときの電流値が0.083Aだと仮定すると、4.7Ωの両端の電圧は
4.7×0.083=0.390V
になりますから、測定値の0.404Vにかなり近づきます。
どうやらそういうことのようです。

それはともかくとして、当初私は4.7Ω抵抗による電圧降下のみに気がいってしまっていたので、それをなんとか小さくすることはできないだろうか、ということを考え始めました。
本当に忙しいのに、気になると考えないで済ますことができません。
我ながら困った性分です。

Legacy8080用オプションボードの製作[第6回]
2016.7.11upload

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