2015.3.13
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第10回]


●BS250が入荷しました

試作用に少量ですが海外に発注しておりましたBS250がやっと届きました。

便利な世の中になったものです。
昔なら商社経由でなければ海外の業者と取引するなどとてもできませんでした。
今はインターネット経由で簡単にオーダーすることができます。
本当に有難いことです。

●電流測定(3)

さっそく届いたばかりのBS250と2N7000を使ってCMOSFETインバータ回路を作って、前回と同じ電流の測定をしてみました。
まずは4MHz発振回路のみの電流値の測定です。

おお。
前回のBSS84と2N7000の組み合わせに比べて非常に少ない値になりました。
前回の値は18mAでしたから1/3になりました。

こちらは上の測定を行なっているときのドレインの出力波形です。

波形そのものはBSS84を使ったときとだいたい同じなのですが。
やはりPチャネルFETとNチャネルFETとのバランスなのでしょうか?

次段のインバータ回路も含めた電流値です。


そのときの出力波形です。

上(CH1)が水晶発振回路の出力で、下(CH2)はそれを受けた次段インバータの出力です。
次段インバータの出力はかなり整形されて、立ち上がり、立ち下りともにシャープになっています。
上の測定結果からは前段の発振回路のドレイン電流が6mAで次段インバータのドレイン電流が4mAと計算されます。
パルス波形の勾配が関係しているものと思われます。

こちらは上のテストで用いた回路です。


次段インバータのゲートに挿入した100Ωを10Ωに変えてみたところ、前段の水晶発振回路が発振しませんでした。
ゲートに電流は流れないはずで、ゲートの入力インピーダンスは無限大ともいわれていますから、回路上はこの抵抗は発振には影響していないはずなのですが、何か微妙に影響しているようです。

ところでBSS82を使った回路よりは減ったとはいえ、たった2個のMOSFET回路で数mAも流れるとなると、数千個のトランジスタ回路全体では数アンペアも流れるのではないかとお考えかもしれません。
しかしご心配には及びません。
数千個のトランジスタが全部数MHzで動くことはありません。
命令を解読して動作する過程でその命令に関係する回路のトランジスタが動くだけで、しかもクロックに直接関係する回路以外はもっと低速で間歇的な動作をするだけです。
その間その命令に関係のない回路のほとんどのトランジスタはHまたはLの状態で静止していますから、そこには電流は流れません。

トランジスタでCPUをつくろう![第10回]
2015.3.13upload

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