2024.5.12
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トランジスタでCPUをつくろう!
トランジスタで8080をつくってしまおうというまさにびっくり仰天、狂気のプロジェクトです!
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見事にできましたら、もちろんTK−80モニタを乗せて、それからBASIC、CP/Mを走らせましょう!
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[第448回]



●「TR74D」の動作確認(4)オープンコレクタ

オープンコレクタについては[第426回][第431回]でインバータTR05および2入力NANDゲートTR03について書きました。
その後[第439回][第443回]でD型フリップフロップTR373について書きました。
過去記事を確認してみたところTR74についてはオープンコレクタ回路にしてテストをしてはいませんでした。
TR74は基本的にはTR373と同じ回路なのですがTR74はバイナリカウンタとして利用することができるようにデータラッチ回路を前段と後段のペアにしたより複雑な回路構成になっています。
TR74回路は当初の回路を簡略化するために一部のトランジスタをダイオードで置き換えたこともあってその新しい回路基板ができてきてからオープンコレクタについてテストしようと考えたからです。
基本的にはTR373の回路と同じですからその回路をオープンコレクタ化したのと同じようにしてテストをしてみました。
下がその回路です。

RSフリップフロップを構成するトランジスタを2SC1815のみにして2SA1015を4.7KΩ抵抗に置き換えました。
下がパーツを実装したプリント基板の写真です。

パーツを実装するときに2SA1015については抵抗で置き換えることも出来るように丸ピンソケット仕様にしました。
上の写真では焦点距離の関係で4.7KΩの抵抗がぼやけてしまいましたが2SA1015のエミッタとコレクタのところに抵抗を差していることがわかると思います。

下の写真は上のようにした状態で前回と同じテストを行なったときの波形です。

上側(CH1)はCKIN入力(2MHz)です。
下側(CH2)はQ出力です。
Q’_出力とD入力をつなぐことでCKINの1/2の周波数(1MHz)がQから出力されています。
Q出力回路をオープンコレクタにしたために出力がLからHに変化するときに大きな遅れが出ています。
これはオープンコレクタとしては止むを得ないことです。
Q出力の立ち上がりの遅れは200nSほどです。
その分Q出力波形のH部分が細ります。
それでも構わないのでしたらCKINに2MHzを入力しても使うことができます。
Q出力の立ち上がりの遅れは入力周波数を低くしても変わりませんが入力クロックを低くすることで相対的に立ち上がりの遅れを目立たなくすることが可能になります。

CKINに1MHzを入力しました。

Q出力の立ち上がりの遅れは同じですが出力のH部分のパルス幅と1周期の期間との比(デューティ比)は2MHz入力のときよりもうんと改善されて50%に近付きます。
Q出力のHパルス幅は800nSほどで1周期の期間は2000nSですからデューティ比は40%になります。

CKINに500KHzを入力しました。

Q出力のHパルス幅は1800nSほどで1周期の期間は4000nSですからデューティ比は45%になります。

Q出力の立ち上がりが遅れるのはQ出力回路のRSフリップフロップをオープンコレクタにしているからです。
そこでそこだけをオープンコレクタにはせずにもとのままの2SA1015に戻してテストをしました。

Q出力回路のT5を2SA1015に戻しました。

下はそのようにしたときの実装写真です。

先ほどの写真と比べてみてください。
ちょっと見にくいですが部品を実装したところの中央部分にあるソケットに抵抗の代わりにトランジスタを差してあります。

CKINに2MHzを入力しました。

Q出力の立ち上がりがシャープになりました。
入力信号の立ち上がりからQ出力の立ち上がりまでの遅れは50nSほどです。
ここまで書いてきて気が付きました。
前回のオープンコレクタではないTR74Dの動作テストではQ出力の立ち上がりの遅れについては意識していませんでした。
そこで今回のオープンコレクタでの立ち上がりの遅れと比較するためにオープンコレクタではないときのQ出力の立ち上がりについてもあらためて確認してみました。
こちらがその波形です。

Q出力の立ち上がりの遅れは25nSほどであることが確認できました。
この差はRSフリップフリップ回路の一部がオープンコレクタであることからきていると思います。
それにしても通常の回路の遅れが25nSであるのに対してオープンコレクタでも50nSほどの遅れで済んでいることはオープンコレクタが意外に使えそうであることを示唆していると思います。

トランジスタでCPUをつくろう![第448回]
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