2020.2.18
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パソコンをつくろう!(パソコン自作のすすめ)
組み立てキットを使って自作に挑戦!

[第285回]



●HDD(IDE)−USB変換ケーブル

IDEコネクタが駄目でもまだCPUとメモリは生きている様子。
その状態で電源ONすると、とりあえず起動します。
ハードディスクもCDROMも接続していない(接続できない)のでDISK BOOT FAILUREと表示されてそこで止まってしまいますけれど。
ここでハードディスクさえ接続できればその先まで進んでいけそうです。

近年はハードディスクもCDROMドライブ(今はDVDドライブか)もIDEではなくてSATAになっています。
しかし今回のマザーボードは年代物なのでそんなものはついていません。
う。
シリアルATA?
そういえばUSB接続のHDDなんてものもあるじゃありませんか。
ま。
SATAよりはきっとアクセスが遅いとは思うけれど、それも試してみてもよいのでは。
とはいっても動くかどうかわかりませんから、新品のUSBHDDを購入するのもいかがなものか。
それにいまどきの製品がWindows98に対応しているとは思えませんし。
ハードディスクなら古いものがごろごろころがっています。
ひょっとしてIDEとUSBの変換ケーブルなんてものがあれば好都合です。

ネットでサーチしてみたところいろいろありました。
とりあえずのテストですからなるべく安価でかつ信頼できそうな製品を求めたい。
ということで買ってしまったのがOwltechのHDD(IDE)>USB(2.0)変換ケーブルです。


Owltech社のホームページから画像をコピーしました。

電源はパソコンの電源から取れるので、無くてもよいようなものですが、それでも安価でしたのでまあいいかという感じです。
普通はバックアップデータなどを手軽に取るために使うものだと思います。
しかし今回は起動用のハードディスクとして使います。
果たしてうまく起動してくれるかどうか、そこのところがちょっと心配でした。
もちろん購入前にマザーボードの仕様は確認済みです。
こんな旧時代のマザーボードなのに、BIOSを確認してみたところ、起動順序の設定のところにちゃんとUSBHDDが選択肢にありました。
USBFDDとUSBCDROMもありました。
立派なものです。

さて。
商品が届きましたのでさっそく試してみました。
おっ。
USB経由でもHDDから起動している!
おお。
かなり遅いけれども、Windows98のロゴ画面が表示されました!
これはいけるかも。

駄目でした。
一旦はWindows98の表示画面まではいくのですが、なんですかI/Oなんたらのエラーでこけてしまいます。
ううむ。
BIOSの設定ではUSBHDDからでも起動できることになっているのですけれど。
どこに問題があるのかは定かではありません。
仮にこれがうまくいったとしても、やっぱりCDROMドライブも必要でありましょう。
そうするとこのHDD>USB変換ケーブルをもう1セット購入しなければなりません。
うう。
そこまでやりますかねえ。

ここまで試して駄目だったからには仕方がありません。
このマザーボードは廃品ということで、CPUとメモリを外して処分してしまうことにいたしました。
実は。
ひょっとすると外したCPUとメモリの使い道があるのでは?
という考えがこの数日来の試行錯誤のなかで浮かんできておりました。
それについては、次回以降で書いていくことになるかと思います。

と。
そこまで書いてこの回は終る予定だったのでありますが。
前回の終わりに書きましたように、摩訶不思議な超常現象が起きたのであります。

●生き返ってしまった!

上に書きましたように、せっかく購入したHDD>USBケーブルでしたのにUSBHDDからの起動でこけてしまいました。
でもこうして記事として書くからには、念のためにしっかりと確認しておくべきです。
そう思って、一旦はジャンク置き場に移動したマザーボードをもう一度引っ張り出してきて、もう一度CPUとメモリを実装しました。
実はHDD>USBケーブルで起動を試したHDDは他のマザーボードの動作確認のためにWindows98SEをインストールしたものを使いました。
手近にあったのでつい利用してみたのでした。
当然マザーボードが違うためにドライバの不具合などが発生することが考えられます。
それが途中でこけてしまう原因かも。
というあたりがちょいと気になってもう一度試してみる気になったのでした。
しかし。
あれこれいろいろやってしまったので、このマザーボードでWindows98SEをインストールしたハードディスクはどうやら上書きしてしまったようです。
なんともうかつな話です。
そういうことになると、このマザーボードで普通にWindows98SEをインストールできれば都合がよいのだが、という未練な思いに駆られます。
まあ、未練だよねえ。
死んじゃったんだものねえ。
生き返るわけはないよねえ。
なんてぼそぼそつぶやきながら、未練でもなんでもせめてもう一度だけ。
半ば惰性といいますか、期待もしないでIDEコネクタにHDDをつないで電源を入れました。

CPUファンが回って、ハードディスクがブィンとうなりだして、ほらピー音が…鳴らないで、ピッといって普通に起動を開始してしまいました。
えっ。
うそっ。
起動したじゃないの。
こ、これは、白昼夢か?

今までの騒ぎは一体なんだったのか。
Windows98SEがふつうに起動してしまいました。
もっとも上に書きましたように、とりあえず使ったハードディスクはほかのマザーボード用のもの。
ドライバが違いますから、あの16色の画面しか表示されません。
でも。
ちゃんと普通にIDEバスにつないだHDDからWindows98SEが立ち上がったことに間違いはありません。
おお。
そういうことなら。
古いハードディスクですけれど中身をきれいに消去したものを用意して、それとCDROMドライブをIDEケーブルでIDEコネクタに接続して、Windows98SEのインストールを開始しました。
およそ30分。
正常にWindows98SEのセットアップが完了しました。
そのあとこのマザーボード用のドライバも特に問題インストールできてしまいました。

なんてことだ。
念のため別のハードディスクを用意してもう一度同じことをやってみましたが、まったく問題なく最後までセットアップできてしまいました。
そのハードディスクを使って、あらためてHDD>USBケーブルでUSB経由でWindows98SEの起動を試みたのですが、それについては上に書きましたように、やっぱり起動途中でエラーで止まってしまいました。

まあ、でも。
今となってはそれはどうでもよいことです。
なんたってあきらめていたマザーボードが生き返ってしまったのでありますから。
なんともめでたいことであります。
って。
このところの私はまるでジェットコースターに乗っているようなものじゃありませんか。
もしくは青くなったり赤くなったり、まるでネオンのよう。
もう年初から荒波にもまれる小船のようであります。

これで終わりではありません。
まだまだ続きがあるのです。
それは次回にて。

パソコンをつくろう![第285回]
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