２０２５．３．２３
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超ローコストＰＩＣＷＲＩＴＥＲの製作
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「ＰＩＣＢＡＳＩＣコンパイラ」からスピンオフ！！
過去記事を参照することなどを考えて該当する過去記事は「ＰＩＣＢＡＳＩＣコンパイラ」のまま連載回もそのままとします。
以後は前回記事からの流れで［第２３６回］からとします。
「ＰＩＣＢＡＳＩＣコンパイラ」はなるべく早く連載を再開したいと考えています。
ＰＩＣはローコスト、高機能で種類も豊富なお手軽マイコンですがプログラムを書き込むためのＷＲＩＴＥＲが必要です。
それをできるだけ安価に作ってしまおうというプロジェクトです。
最終的には製品化を考えています（組立キット、完成品）。
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［第２４０回］



●ＰＩＣ１６Ｆ１５０３（４）／ＰＩＣＷＲで問題が発生

とかくこの世はままならぬ。
まっこと、すんなりとはいかないものです。
ことに私の場合、山あり谷ありといいますか、毎回どつぼにはまってもだえております。
今回はすんなりいくはずだったのですが…。

前回書きましたとおり／ＥＲＡＳＥがうまくいったようなので続いて／ＰＩＣＷＲのテストにかかりました。
いつものように／ＨＬＯＡＤでＨＥＸファイルをロードします。
ＰＩＣ１６Ｆ１５０３用のテストプログラムは１６ｆ１５０３ｔｅｓｔです。
ソースプログラムは［第２３８回］にあります。
ロードするのはそのＨＥＸファイル１６ｆ１５０３ｔｅｓｔ．ｈｅｘです。
／ＨＬＯＡＤ　１６Ｆ１５０３ＴＥＳＴ．ＨＥＸを実行しました。
そのあと／ＰＩＣＷＲと／ＶＥＲＩＦＹを実行しました。
下は実行時のログです。
冗長になりますから途中を省略しました。
>/hload 16f1503test.hex
loading 16f1503test.hex ...
i=225,binbfend=92
>/picwr
400C[E2][2C][FF][3F]
i=6,b=2,[04]0000
[05][04][02][00][00][00][00][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF]
[01]
i=12,b=2,[00]0000
[05][00][02][00][00][05][28][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF]
[01]
i=22,b=6,[00]000a
[05][00][06][00][0A][21][00][68][30][99][00][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF]
[01]


i=88,b=2,[00]000e
[05][00][02][00][0E][E4][3F][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF]
[01]
picwrend

>/verify
inbfend=0
400C[E2][2C][FF][3F]
i=6,b=2,[04]0000
[06][04][02][00][00][00][00][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF]
(01)(E2)(2C)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)
i=12,b=2,[00]0000
[06][00][02][00][00][05][28][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF][FF]
(02)(05)(28)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)(FF)(3F)
[o][o]


vfend
error=0
>

ｅｒｒｏｒ＝０です。
念のため／ＰＩＣＲＤを実行しました。
>/picrdf 16f1503test250321.hex
400C[E2][2C][FF][3F]
type=04,uadrs=00
[08]
0000[10][05][28][FF][3F][FF][3F][FF][3F][FF][3F][21][00][68][30][99][00]
0010[10][8E][01][23][00][8E][01][20][00][14][20][14][20][14][20][14][20]
0020[10][21][08][8E][00][A1][0A][0C][28][19][20][19][20][19][20][19][20]
0030[10][08][00][00][00][A0][0B][19][28][08][00][FF][3F][FF][3F][FF][3F]
0040[10][FF][3F][FF][3F][FF][3F][FF][3F][E4][3F][FF][3F][FF][3F][FF][3F]


type=04,uadrs=01
[08]
400E[FF][3F]
[10]
>/exit

ちょっと見には正しく書き込めたように見えたのですが。
アドレス００４０の行に変なデータがあります。
この行以降は全部３ＦＦＦのはずなのですが途中に３ＦＥ４があります。
これって、ひょっとするとＣｏｎｆｉｇなのでは…？。
４００Ｅのところを見るとやっぱり書き込めていません。
どうやらプログラムミスがあるようです。
どうもＣＯＮＦＩＧのアドレス設定に問題があるようです。
１月に作成したプログラムと１６Ｆ８４Ａ用のＷＲＩＴＥＲプログラムをもとに今回作成したプログラムを比較してみたところ。
確かにそのところに問題があることがわかりました。
ＰＩＣ１６Ｆ８４やＰＩＣ１６Ｆ６２８などはかなり昔のＩＣなのでメモリマップがこじんまりとしています。
下はＰＩＣ１６Ｆ６２ＸのＰＲＯＧＲＡＭ　ＲＯＭ　ＭＥＭＯＲＹ　ＭＡＰです。

［出典］Ｍｉｃｒｏｃｈｉｐ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ　Ｉｎｃ．ＰＩＣ１６Ｆ６２Ｘ　ＥＥＰＲＯＭ　Ｍｅｍｏｒｙ　Ｐｒｏｇｒａｍｍｉｎｇ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ

ＰＩＣ１６Ｆ６２８のＣＯＮＦＩＧアドレスは２００７です。
ＰＩＣ１６Ｆ６２８の場合プログラムメモリは１６ｂｉｔ幅（実際は１２ｂｉｔ）ですがＨＥＸファイルは８ｂｉｔなのでアドレスは倍の４００Ｅ、４００Ｆの２バイトになります。
そしてこちらはＰＩＣ１６Ｆ１５０３のＰＲＯＧＲＡＭ　ＲＯＭ　ＭＥＭＯＲＹ　ＭＡＰです。

［出典］Ｍｉｃｒｏｃｈｉｐ　Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ　Ｉｎｃ．ＰＩＣ１６Ｆ１５０Ｘ　Ｍｅｍｏｒｙ　Ｐｒｏｇｒａｍｍｉｎｇ　Ｓｐｅｃｉｆｉｃａｔｉｏｎ

ＰＩＣ１６Ｆ１５０３のＣＯＮＦＩＧアドレスは８００７、８００８です。
ＨＥＸファイルでの８ｂｉｔアドレスは倍の０１０００Ｅ〜０１００１１の４バイトになります。
アドレスが２バイト１６ビットでは表記できずさらに上位の８ビットを加えた２４ビットでの指定になります。
通常のプログラムメモリアドレスは最上位８ビットは００ですがＣＯＮＦＩＧの最上位８ビットは０１になります。
今までのＰＩＣ　ＷＲＩＴＥＲプログラムではメモリアドレスが２４ビットになるというのは想定外です。
当然そこのところを対策しなければＣＯＮＦＩＧの値を設定することはできません。
で。
そこのところの対策をしたところ確かにＣＯＮＦＩＧに値は設定できたのですが…。
とんでもない不可解な現象が発生してしまい、その原因の究明に丸１日以上を費やすことになってしまいました。

次回に続きます。

超ローコストＰＩＣＷＲＩＴＥＲの製作［第２４０回］
２０２５．３．２３　ｕｐｌｏａｄ

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