新製品の紹介(プチ連載です)
27C256WRITER組立キット
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
たまにはちょいと息抜きで小品も作ってみたいものです。
簡単にチョイチョイと…。
でも、なかなかそうは簡単にはいかなくて、いつものごとく回を重ねてしまうことになるのかも…。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[第6回]
●UVEPROM消去器(紫外線殺菌灯)にタイマーを組み込む
前回はブラックライトを解体して、乾電池の代わりにND80Z3.5用の+5V電源(ND80ZV、MYCPU80でも使っています)をつないで、点灯テストを行ないました。
今回はそこにタイマーを組み込むための改造を行ないます。
そこでその目的のための視点で、前回の写真をもう一度見ていただきます。
基板から出ている緑色と黄色のコードはもとから配線されているものです。
その2本のコードは4W蛍光管(殺菌灯)の両端を支える金具につながっていて、基板のスイッチが入ると、そこに電気が流れることで蛍光管(殺菌灯)が点灯します。
2本のコードは基板につながっています。
基板上部に見える端子は乾電池をつなぐ接点です。
ここに+5V〜6Vの直流を供給します。
上の写真と基板の向きが逆になっています。
そこに+5V電源をつなぎました。
橙色が+5Vで青色がGNDです。
基板の中央に配線した黄色のケーブルとGNDとの間をショートさせると、LEDランプが点灯します。
テストのためにそのようにしてみましたが、これはUVEPROMの消去器としては無用な機能です。
基板部分が小さくてちょっと見にくいですけれど、写真の位置に取り付けた緑色のケーブルとGNDとの間をショートさせると、ブラックライトが点灯します。
もちろん紫外線殺菌灯を取り付ければ、殺菌灯が点灯します。
LEDランプのための黄色のコードも見えていますが、その先はオープンになっています。
消去器本来の目的のためにはこの黄色のケーブルは不要です。
配線をつなぐポイントがよく見えるように基板部分を拡大しました。
ということでブラックライト(紫外線殺菌灯)を点灯させるための配線を頭に入れていただいたところで、ここにタイマーを取り付けることを考えます。
もちろんタイマーがなければいけないものではありません。
スイッチをONにした時間を覚えておいて、大体30分ぐらい経ったところで電源をOFFにすればよいだけのことです。
うっかりして1時間とか2時間照射してしまったとしても、壊れたりはしませんでしょう。
あ。
うっかりして半日照射したなんてことになると、さてどうなのでしょうか。
余り良くないかも知れませんねえ。
まあ、とにかくタイマーがあったほうが便利に違いありません。
今まで私が使っております6Wの殺菌灯は[第2回]でお見せしました。
これはAC100Vで使っていますから、コンセントと殺菌灯の間に家電用のタイマーをつないで使っています。
しかし、今回はありがたいことに電源は直流の+5Vです。
これならタイマーを作るのも、それほど難しくありませんでしょう。
そこで、改造のための整理です。
上で見ていただいたブラックライト点灯回路(4W蛍光管点灯回路)を簡単に図案化すると下図のようになります。
このスイッチのところを、電子制御でON/OFFすればよいことになります。
●PIC12F629
そういうことになりますと、ここはやっぱりPICの出番です。
こういうときのために、半年ぐらいまえに買っておいたPIC12F629を使ってみることにします。
なんと8pinのICです。
これを使うのは今回が初めてです。
さて、上の図のスイッチの代わりにPICを使うといいましても、こんなこと(下図)はできません。
こんなことをするとPICが壊れてしまいます。
[出典]Microchip社 PIC12F629Datasheet
Absolute Maximum Ratings(絶対最大定格)です。
これを見ますとI/O端子に流すことのできる最大電流は25mAです。
前回のテストでは300mA流れていましたから、とても直接接続することはできません。
そういうことになりますと、ここはトランジスタの出番でありましょう。
で。
こんなことを考えました。
なんたって300mAです。
ちょいと大きめ、500mAぐらい流せるトランジスタなら使えるのでは。
それが使えるとスマートでよいのですけれど。
ところがそうは簡単にはいかない事情がありました。
トランジスタ(シリコントランジスタ)はON抵抗が大きいのです。
ONのときでもコレクタ、エミッタ間は0.5Vぐらいは浮き上がってしまいます。
それでは都合が悪いのです。
もともと単三乾電池4本、つまり6Vで使うように設計されているはずの回路です。
それを+5Vで使うのですから、かなりの電圧不足の状態です。
動作しなくても仕方がないところです。
幸い前回のテストでは+5Vでも27C256を消去することができました。
しかしそこからさらに0.5Vも落ちてしまうということになりますと。
いやあ、それはちょいと避けたいところです。
おお。
いいことを思いつきました。
FETがあるじゃありませんか。
CMOS回路で実証済みの電源電圧ぎりぎりのフルスイングが特徴です。
秋月で安価でおあつらえ向きのFETをみつけました。
Nch MOSFET BS170です。
ID=500mA
しかもON抵抗が小さい!
1.2〜5Ωなんですと!
いいじゃないの。
さっそく取り寄せて使ってみました。
が。
駄目じゃないの。
しっかり0.5Vぐらい電圧降下してしまいます。
うむむ。
カタログ値はウソか?
ウソじゃありませんでした。
私がおばかでありました。
こんな初歩的なことに気が付かなかったなんて。
聡明な読者諸賢でしたら、私がおばかだった理由はすぐにおわかりになりましたでしょう。
27C256WRITER組立キット[第6回]
2016.1.28upload
前へ
次へ
ホームページトップへ戻る